【コラム】なぜ新人も即戦力を求められるのか

 ボーダーレスなこの時代、どの国、どの地域でも
できる仕事であれば現地で人件費の安い人材を
採用すればいいという考え方は合理的です。
ですから、採用にも教育にもお金がかかる
大都市での新卒採用は、明確にその目的を
「幹部候補生」もしくは「プロフェッショナル人材」の
採用のフォーカスするようになってきました。
今、新卒入社者一人あたりの採用コストは面接などの
人件費も含めると、おおよそ50万円~150万円くらい
だと言われます。企業は、これに加えて、入社3年目くらいまでの
初期教育コストを「プロフェッショナル人材投資」と
捉えるようになってきています。従って採用段階で厳選し、
入社数年で成果を求めることを当然のことのようになってきていいます。

 また、育成にかけられる時間も減少してきていますから、
採用段階から「空気を読む力」などコミュニケーション能力を求め、
採用基準に据えるようになりました。企業が求めるコミュニケーション能力とは、
利害関係における調整、交渉に関わるスキルですから、ゆとり教育に
どっぷりつかったいまどきの大学生に求めるのはあまりにも酷でしょう。
私達の世代だって大学3年生のころにこんな能力があったとは思えません。
このように見ていくと、大学4年時点での内定率6割程度というのもうなずけます。

 30年前までは、入社10年目くらいまであえて差をつけず、同期同士の
強調とゆるやかな競争環境を維持してきました。しかし、企業にそのような
人材育成コストをもつ余裕はありません。極端に言えば、採用した人材は
全員エース人材になることを期待し、できない人材は去っていただく、
という考え方にシフトしてきているのです。

樋口弘和

出典:理想の上司は、なぜ苦しいのか-管理職の壁を越えるための教科書 (ちくま新書)P.43~44 一部抜粋、改


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