【コラム】学生の面接テクニックを見抜く対策法

皆さん、こんにちは。
桜の季節となりましたが、まだまだ三寒四温が続きますね。
体調を壊した人も多いようですが、皆さんはいかがでしょうか。
さて、弊社では、4月から始まる新卒採用選考面接に向けて面接官研修がピークを迎えています。
私もこの3週間は講師として研修の場に出ることが多くありました。
今回のコラムでは、そこで感じたことをお伝えしようと思います。

企業における育成の考え方は、ここ十数年で大きく変わりました。
90年代までは、高卒も大卒も、卒業したら入社する企業で育てる文化が強く残っていました。
そのため、その選考は、学校のレベル、成績、試験以外はかなりいい加減に行われていたように思います。
面接はありましたが、面接官が「一緒に働き育ててみたい」と思うかどうかが唯一の採用評価基準でした。
その程度の選考でも大きな問題が起きなかったのは、企業が学生を「がぶ飲み」で受け入れ、育てる余裕があったからだと思います。
また、個人の能力よりも、商品力や企業のブランドが永く安定して強かった時代ですから、能力の獲得までに十分な時間を割けたことも影響しているでしょう。
環境が大きく変わった現在の採用は、大凡の企業で、「採用基準」なるものが作られます。
それをいかに適切に面接官に運用してもらうかに人事部は腐心しているようです。

就職活動の厳しさとインターネットによる情報流通によって、多くの場合、学生は面接に備え、いかにして内定を獲得するかのテクニックを学んできます。
そうした彼らに、一時的に面接に駆り出された一般社員が敵うわけはありません。
訓練を積んだプレゼンを聞かされて、判断に迷い戸惑う面接官も多いでしょう。
弊社では、こうした変化にテクニックで対応することなく、面接官が自主的に考え、学生を見抜き、さらには動機づけができるような研修を提供しています。
研修では、まず、「XX大学卒業生のイメージ」を払拭するためにデータを使って市場(学生、学校、ライバル企業の採用戦略)の話をします。
その次に、見本としてロールプレイを見ていただき、30分程度で収集すべき「情報」とその「手段」、「評価方法」について、人事専門の知見を盛り込んでご説明します。
テクニックに対し、テクニックで対応することは無意味です。
学生と比べると面接慣れしていない面接官であっても、その肝を理解していただき、適切な評価ができるようにするべきだと考えます。

ところで、私の経験上研修での学びが上手で、実践に生かせる人には共通点があるように感じています。
 (1)客観性の高い人(好き嫌いを出さない人)
 (2)営業経験の長い人(特に、顧客のレベルが高い人)
 (3)プロジェクトなどで問題解決経験の多い人
歩んできたキャリアが少なからず影響するのかもしれませんね。
2013.04.04 樋口弘和

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