【コラム】コミュニケーションとCUBIC

 

皆さんこんにちは。今回は組織と個人の分析データを活用してコミュニケーションの課題を解決したり、適材適所を促進する事例についてお話しします。

現在マネージャーの多くは大変忙しく、部下の特性や部下との相性、彼らの立場に立ったコミュニケーション方法についてじっくりと考える余裕がなかなかありません。

そのため、「命令や指示のみ」をおこない、「結果でのみ評価する」という非人間的なマネジメントスタイルに陥ってしまうケースが多く見受けられます。多忙なマネージャーのために、多くの部下の特性を定量化して報告することができれば、彼らはこの情報を頭にインプットして、適切なコミュニケーションが図れるはずです。こうした考えから、当社では、クライアントのコミュニケーション戦略を策定する際に、適性検査CUBICを使って組織と個人の分析を行なうようにしています。

この分析レポートからは、おおよそ以下のようなことがわかります。

  1. スタッフ本人が自分の特性(能力やタイプ)を客観的に把握できる。
  2. 直属上司は、スタッフ(部下)の特性を改めて理解し、どういうコミュニケーションを図るべきか冷静に考えることができる。
  3. 事業部責任者や人事マネージャーなどは、チームごとの組織特性を定量的に把握することができ、業績向上の施策をコミュニケーション施策として検討できる。
  4. コミュニケーションに問題のある組織について、適材適所の観点から課題が発見できる。

さらに、このレポートからは、組織・個人単位でのモチベーションの現状がどうであるかがわかります。同時に、モチベーションに影響を与える重要要素が何であるか、その満足度はどうであるかなど組織のモチベーション管理の視点から、具体的なアクションを引き出しやすいことも特徴です。CUBIC分析結果の精度ですが、自社やクライアントで使用した経験からおおよそ90%~95%くらいに感じます。その程度の認識でレポートを読んでいただければよいでしょう。

さて、コミュニケーションの問題に話しを戻しますと、上司と部下とのコミュニケーションの量と質、そこから生まれる信頼感やモチベーションは、お互いの価値観のすりあわせを上手くおこなえないことから低下するものです。こういうことは冒頭に申し上げたようにわかっていても、いかんせん忙しいマネージャーは、「わかっていてもやっていない」状態が続き、コミュニケーション不全からモチベーション低下、最悪の場合は離職につながっていってしまいます。

ここに、こうした分析レポートの意義があります。すなわち多忙なマネージャーが部下の特性を定量的・構造的に記憶することによって、特段の準備や工夫の必要がなく、自然に部下の特性に合わせたコミュニケーションが図れるのです。
また、あまりにも信頼関係が損なわれてしまった場合やそういうことが想定されるケースでは、その原因を明確にし、当該者の人事異動などを納得感を持って実行できます。

実際に当社でも、社内のあらゆる人事システムにCUBICを活用するようにしています。当社は、平均年齢が28歳と若く、労働価値観の多様性とマネージャーの多忙という事情の中で、トップマネジメントとしても大変有効に利用しています。

特に、配属、異動、昇格といったスタッフィングにおいては、最大限活用し、普段の評価に間違いがないかどうか、上司の感情がどの程度評価に反映されているか、逆のケースはないかなどを確認するのにとても有効です。

人の志向や能力は環境で変化するので、年に一度はこの検査をおこなうと同時に、いわゆるハイパフォーマーの人物特性を定量化し、採用すべき人材プロファイルを完成しつつあります。とかく人事の仕事はアナログになりがちですが、基本となる情報はこのようなシステムで管理することが重要なのです。

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